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前衛的でいて、機能的--ジュエリー界の若き“惑星”KOTA OKUDA【INTERVIEW】

今年も様々なムーブメントがファッションシーンを彩った。

大きく分けると、2つの潮流に分けられる。ヴェトモンのデムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)が再提示した90sライクなストリート感覚と、グッチのアレッサンドロ・ミケーレによる、フォークロアやヒッピーカルチャーを織り交ぜた70sレトロスタイルだ。ブレスレット ペア当時の作り手たちが憧れた、近未来的でフューチャリスティックな世界観もその一つ。

後者の“軌道”に乗せて紹介したい、若き“惑星”がKOTA OKUDA/奥田浩太だ。

ロンドンの名門セントラル・セント マーチンズ ジュエリー科を卒業。在学中の2015年に、欧州最大のファッションコンテストの一つであり、世界中の若手デザイナーにとっての登竜門である「イッツ(ITS)」のジュエリー部門でグランプリを獲得した。現在、25歳。若き才能に対して“原石”と表現することがあるが、彼は既にして、ピカピカに磨かれた“貴石”のような輝きを放っている。



ロバート・グーセンスというジュエリーデザイナーがいます。彼は、ココ・シャネル(Coco Chanel)、クリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)、マダム・グレ(Madame Gres)、クリスチャン・ディオール(Christian Dior) など当時のメゾン黎明期のジュエリーデザインを一手に引き受けながら、自身の表現を確立させた人です。全てハンドメイドで、彼の血肉や思想がそのままジュエリーとなって体現されるーーそんな迫力のある作品を何百点も生み出しています。彼のように多くの人と関わりながら、自分にしか作れないものを想像・模索していきたいです。

前衛的でいて、機能的。アートであると同時に、日常を彩るアクセサリーでもある。この見事なバランス感覚は、天賦の才といって差し支えないだろう。


卒業制作を元に、よりミニマルでウェラブルな展開を目指しました。純粋にブランドやプロダクトの奥にあるテーマや思想、作りの過程などを見て感じて、楽しんでいただければと思います。

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